前橋市LED防犯灯ESCO事業受注の経緯について

お知らせ

1.前橋電気センターの現状について

私は昨年、協同組合前橋電気センターの理事となって20年を迎えました。

近年建設業界は低迷を続け、電気業界もそのあおりを受けてここ10年間で組合員は60社減少し、現在120社です。

なんとか生き残った会社も経費ギリギリや赤字覚悟の受注など、将来に希望の持てない状態が続いております。

2.今回のLEDESCO事業の受注の経緯について

昨年は前橋市長が山本龍さんに代わり、1000人雇用の方針など、何か新しい変化を感じているときでした。そんな中、24年7月14日の市議会において、角田市議の質問の中にESCO事業という内容の質疑があり、さっそく連絡し詳しく話を聞くことが出来ました。

その後、秋田市のESCOの事例や太田市青色防犯灯の例などを研究していく中で、「当組合こそ参加しなければならない!」と確信を持ちました。

担当の市役所危機管理室に何度もお伺いして、募集要項を閲覧させていただきました。当初、工事のみの分離発注を相談、要望していたのですが、危機管理室側からは、ESCOの方針にそぐわないとの見解でした。その後、受注した業者から工事がいただける確証はないと判断し、組合として参加することを決意しました。

申込が受理されてみると、なんと高崎のヤマダ電機様と当組合の2件のみの申し込みでした。

この事業の選定はプロポーザル方式で、選定基準が金額だけではなく、事業そのものに対する「真摯な姿勢が問われるもの」と確信し、本年1月30日のプレゼンテーションに臨みました。結果として、2月4日最優秀提案者となることが出来ました。

3. 契約までの道のり

最優秀提案者となり書類その他の準備も終わり、2月20日の契約の予定でしたが、書類等の作成に多少の時間を要したのも事実です。

また、ヤマダ電機様サイドとすれば、顧客CSRにコンプライアンスを方針とする大企業ですから、負けは負けでも多少の猶予が必要との配慮もありました。

一方で、自治会からは「長らく滞っている防犯灯の改修を早く進めて欲しい」との声もピークに達しておりましたところ、3月1日無事契約が成立しました。契約を締結し、市役所1階ロビーに降りると、午後2時のオルゴールが鳴り響いていました。

その音が「祇園精舎の鐘の声」に聞こえました。

前橋の夜を照らすLED防犯灯です。
ここ数年、県庁所在地として全国一、活気のない前橋市が報道されています。
こんな時、23,000灯のLEDが、これからの前橋市をすみずみまで照らして、一歩ずつ活気を取り戻してくれるに違いありません。

また、この前橋市の結果が全国に波及し、それぞれの自治体が政治的な背景を捨て、地元重視な発注の方向に向かうことを願っております。

今回の契約は、今後の前橋市にとっても大きな意味のあることと思います。

山本市長をはじめ、市民の仲間である市役所職員の皆様全員に、一市民として感謝申し上げる次第です。

2013年3月1日 友引
協同組合前橋電気センター 副理事長 笹岡弘之